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2008年03月18日

陰影礼讃

ありがとうございます
COOから皆さまへメッセージです

自分はお仏壇屋です。これまでたくさんのお客様からご縁をいただきお仏壇を販売してまいりました。とてもありがたいことです。しかし、ほとんどのお客様がお仏壇に対する勘違いをされてみえます。自分はこれまでご縁をいただいたお客様ひとりひとりにそのことをご説明させていただき、とても喜ばれ、納得していただくことができました。このブログを始めて皆さまに本当にお伝えたしたかったこと。この記事はそのことについて書いてあります。


お仏壇は「亡くなった方をおまつりするもの」であるということ。これがお仏壇に対する勘違いです。ひとことで説明してしまえばお仏壇は「ご本尊さまをおまつりするところ」です。自分は「仏教の豆知識 仏像編」でご仏像についてお話しをしてきました。それはご仏像の種類を理解していただき、ここでお話しすることをよりわかりやすくするために先にご仏像についてご説明をいたしました。


仏教には様々な宗派があります。浄土真宗本願寺派、真宗大谷派、浄土宗、曹洞宗、臨済宗、日蓮宗などがそれにあたります。その宗派によっておまつりするご本尊さまが違います。浄土真宗本願寺派や真宗大谷派、浄土宗などは阿弥陀さま。曹洞宗、臨済宗などはお釈迦さまになります。その宗派にそったご本尊さまをおまつりするものがお仏壇なのです。それでは亡くなった方は?ご先祖様は?と、思われる方もみえると思います。


宗派によって「成仏説」や「往生説」などの考え方の違いからお位牌をおまつりしたりしなかったり、ひとくちでは説明できず誤解を招く場合もありますが、お仏壇は本尊さまをおまつりし「ご先祖さまをどうぞよろしくお願いします」と手を合わせるところとご理解いただければよろしいかと思います。間接的にご先祖さまをおまつりしているわけですので、お仏壇が「亡くなった方をおまつりするもの」という考え方は決して間違いではありませんが、お仏壇とは本来、日頃の平穏無事に感謝をし、ご本尊さまに対して手を合わすところなのです。


よくお客さまに尋ねられることはお仏壇の購入時期についてです。また、自分がお仏壇のご購入を勧めると「まだ身内が誰も亡くなっていないからお仏壇は必要ない」と、おっしゃる方が多くみえます。本来お仏壇はご本尊さまをおまつりするところであって、亡くなった方をおまつりするところのものではないのですから、亡くなった方がみえなくても仏教徒でしたらお仏壇をご自宅に迎えることはなにもおかしいことではないのです。おかしくないどころかそれはとても喜ばしいこと、お祝い事でもあるのです。つまり、お仏壇の最適な購入時期は思い立ったが吉日。お仏壇をぼちぼち!と思われたときにご購入を検討されるのがよろしいのです。何もないときに「お仏壇」と頭に思い浮かんだら、それはご先祖さまの督促と思ってください。皆さまが存在している限り、必ず皆さまにはご先祖さまがみえるのですから。


ただ、自分はお仏壇屋です。お仏壇屋がこのようなことを言うとどうしてもセールストークになってしまいます。ですのであまり説得力がありません。また、お仏壇を購入すると誰かが亡くなるという迷信もあります。このお話しはよくお客さまから耳にします。迷信といえば、蒲郡の竹島にカップルで行ったり名古屋の東山動物園のボートにカップルで乗ったりすると別れると言われています。でも、別れなかったカップルもたくさんみえるでしょうし、めでたくゴールインできたカップルもいるはず。たまたまそこに行ったカップルが別れてしまったときに、それを原因としてとらえているだけにすぎないと自分は思います。お仏壇も同じことで、お仏壇をご購入され、平穏無事に毎日を元気に過ごされている方のほうがたくさんみえるわけですから。


何度も申しておりますが自分はお仏壇屋です。お仏壇屋がお仏壇を勧めることはセールストーク以外のなにものでもありません。でもこれからお話しすることは最近とても痛切に感じていることなのです。


近頃、毎日のように殺人事件や暴力事件が発生しております。新聞やニュースでその手の事件の報道がまったくない日がないくらいです。殺人や暴力を行なう人間はどうしてそんなに簡単に他人を傷つけてしまうのでしょうか?


最近は住宅事情や少子化の問題もあり、核家族化が進んでおります。現在は三世帯同居の家庭が本当に少なくなってまいりました。昔はその三世帯同居は当たり前。おじいちゃんやおばあちゃんがお仏壇の前に座りお線香を焚いておりんをちーんと鳴らし手を合わしている姿をよく目にしたものです。お仏壇に手を合わせご本尊さまに日頃の平穏無事を感謝する。そんな祖父、祖母、そして両親の姿を子供や孫が見て育つことのできる環境が少なくなってきてしまいました。感謝のこころをはぐくむことなく子供たちが育ってしまう時代なのです。


ひとの命の大切さ、尊さを皆さまはどうやって子供や孫に伝えていますか?自分はこう思っています。いま自分がこの世に存在できているのもご先祖さまのおかげ。そのご先祖さまに対して感謝のこころを持たずしてどうして人生を歩めるのでしょうか?殺人事件が増える中でひとのこころが荒んでいくのを目の当たりにするのがとても寂しくてしかたがありません。自分はお仏壇の販売を通じて、ご縁をいただいたお客さまにそのことをお伝えしております。そして少しでも次世代を担う子供たちに感謝のこころの大切さを伝えるためのお役にたつことができればとても嬉しく思っております。


自分が皆さまに本当にお伝えしたかったこと、それはこのことでした。子供や孫にこころ豊かに育っていただくために、お仏壇を良き勉強の場として利用していただきたい。そんな思いでいっぱいです。長い文章を最後までお読みいただき本当にありがとうございました。

COO 短足バージョン


 
夜明け前の朦朧(もうろう)とした朧げ(おぼろげ)な夜と朝の境目
帰り道にしんしんと迫る、しめやかな背中の夕闇
華やかな表の顔に相対するしっとりとした静かな存在
四季が移り変わる境目の一瞬の冴えた沈黙
 
日本人が古来より、四季おりおりの儚さ(はかなさ)に
温味(ぬくみ)を覚える心は
浅く跳ね返す光りの中に潜む沈んだ
翳り(かげり)の艶めいた“陰影”に和みを求める
 


陰影礼讃表


 
“陰影”は底なしの漆黒の闇でなく
静かに光りを吸い込む雪のような肌触りを感じる
 
「永田や」のお佛壇も合わせ鏡の様な眩さを秘めている
 
正面から向き合ったお佛壇は
金色の装飾に彩られた“光り”であり表の顔
神々しいばかりの世界観を創造させ
伝統的工芸品としての崇高な姿を際立たせる
 
“陰影”なる背中は八つの工程に沿って
八職という各部門の職人が一握りの
小さな素材にも己を集中させ、細工のひとつひとつに息吹を注ぎ込む
さながら文化の爛熟のなかで洗練されて完成し
独特の美の世界を形成した歌舞伎にさえ似ている
 



 
影の中を静かにと耳を澄まし
内なる目を凝らすと、八職の呼吸がお佛壇から聞こえてくる
お佛壇という姿に形を変えた、八職の舞台ともいえる魂の脈動
 
これこそが「永田や」のお佛壇です
「永田や」は魂の価値をお佛壇に模しています
表に潜む「陰影」の奥に無言の芳しさ(かんばしさ)を模しています
そして深く味わって初めてわかるその含みと変化
 
私達が対峙するとき、御仏もご先祖様も姿かたちは無くとも
心の内に、表に映ることのない影なる場所に
その脈動はトクトクと打ち続ける
 


陰影礼讃裏


 
魂の価値とは、父母を思う心と同じ
すなわち心の温味(ぬくみ)は歴史とともに成熟し
親から子へ、そして孫へと沢山の思いを集約し
お佛壇と共に次の世代に魂の価値を伝えます
 
御仏を礼拝し、その功徳を讃えましょう
その素晴らしさを肌で感じ、褒め讃えましょう
そして、皆さまにこの「永田や」のこころが
伝わることを念じております
 





陰影礼讃表サムネイル陰影礼讃裏サムネイル

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Posted by 永田や COO at 09:14│Comments(11)永田やのご案内
この記事へのコメント
永田や様のこころが伝わり、
人々の心が豊かになることを願っております。
Posted by shino at 2008年03月18日 10:22
渋くて重みと伝統を感じるステキなカタログですね!4月の仏研会にて、実物を是非見せてください。
Posted by 柘植吉一 at 2008年03月18日 11:18
shinoさま

コメントありがとうございます。お仏壇の販売を通じて、皆さまのお役にたてるよう頑張ってまいります!


柘植吉一さま

お褒めの言葉をありがとうございます。研究会には忘れず持参いたします!
Posted by 永田や COO永田や COO at 2008年03月18日 15:56
私もご先祖様を思う心は大切だと感じます。
ご先祖様がいたからこそ、今私が存在するのですから・・・

朝、夕とご先祖様に感謝の思いで手を合わせますこれからも・・・

すてきなメッセージをありがとうございます。

永田やさまのご発展を心からお祈り申し上げます
Posted by Maria at 2008年07月19日 08:45
Mariaさま

ありがとうございます。ご先祖さま、そして父母に感謝。この気持ちがあれば簡単にひとの命を殺めるなんて凶悪事件はおきるはずがないのですが。まだまだちから不足を感じる今日この頃のCOOです。
Posted by 永田や COO永田や COO at 2008年07月19日 09:14
ご先祖様をおまつりするのが、お仏壇と言うより、ご本尊様をおまつりするものと言うことは、良くわかりました。確かにそうでしょうね。

そのおまつりしてあるご本尊様に、ご先祖様も御守いただくといえばいいのでしょうか?。

私の友人で、まだおじいさんが(オットが)亡くならないので、お仏壇を買えないと言っている人が居ますが、このことを知らせて上げますね。
Posted by emiko3912 at 2009年01月20日 17:47
emiko3912 さま

コメントありがとうございます。emiko3912さまがおっしゃる通り、ご本尊さまにご先祖さまをお守りいただく、それがお仏壇になります。お仏壇をお迎えすることはお祝い事になります。本来であれば、新築と同時にお仏壇をお迎えするのが良いのですが、費用的な問題もあり、お仏壇は後回しになってしまう場合も多々あります。ただ、新築をされ、そのご家族が繁栄されているのもご先祖さまのお陰でもありますので、そのご先祖さまのためにお仏壇を用意されることはとても良いこととされております。
Posted by 永田や COO永田や COO at 2009年01月20日 18:05
266文字の知慧 ありがたく読ませていただきました。感謝
御伺い ご先祖(20年前に逝った父等)さまに現世の私たちのご加護を御願いしてはいけませんか?
Posted by シンケン at 2009年04月08日 17:25
シンケンさま

この度はブログにご訪問いただき、心より感謝申し上げます。今、自分たちが現世で幸せに過ごすことができているのも、すべてご先祖さまのお陰です。そのご先祖さまにご加護をお願いすることは決していけないことではないと思います。ご加護をお願いし、そして感謝をする。その気持ちが大切だと考えております。
Posted by 永田や COO永田や COO at 2009年04月10日 11:26
返信 感謝します。
266文字の知慧 とてもいい勉強をさせて戴いています。
「不増不減」の次の「是故空中」・・・待ちどうしい  いつですか
Posted by シンケン at 2009年04月10日 20:07
シンケンさま

ありがとうございます。それでは続きの「是故空中」からの説明記事は本日アップいたします。更新まで少々お待ちください!
Posted by 永田や COO永田や COO at 2009年04月12日 09:42
 
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