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2008年01月16日

ありがとうございます

自分はお仏壇屋です。これまでたくさんのお客様からご縁をいただきお仏壇を販売してまいりました。とてもありがたいことです。しかし、ほとんどのお客様がお仏壇に対する勘違いをされてみえます。自分はこれまでご縁をいただいたお客様ひとりひとりにそのことをご説明させていただき、とても喜ばれ、納得していただくことができました。このブログを始めて皆さまに本当にお伝えたしたかったこと。この記事はそのことについて書いてあります。


お仏壇は「亡くなった方をおまつりするもの」であるということ。これがお仏壇に対する勘違いです。ひとことで説明してしまえばお仏壇は「ご本尊さまをおまつりするところ」です。自分は「仏教の豆知識 仏像編」でご仏像についてお話しをしてきました。それはご仏像の種類を理解していただき、ここでお話しすることをよりわかりやすくするために先にご仏像についてご説明をいたしました。


仏教には様々な宗派があります。浄土真宗本願寺派、真宗大谷派、浄土宗、曹洞宗、臨済宗、日蓮宗などがそれにあたります。その宗派によっておまつりするご本尊さまが違います。浄土真宗本願寺派や真宗大谷派、浄土宗などは阿弥陀さま。曹洞宗、臨済宗などはお釈迦さまになります。その宗派にそったご本尊さまをおまつりするものがお仏壇なのです。それでは亡くなった方は?ご先祖様は?と、思われる方もみえると思います。


宗派によって「成仏説」や「往生説」などの考え方の違いからお位牌をおまつりしたりしなかったり、ひとくちでは説明できず誤解を招く場合もありますが、お仏壇は本尊さまをおまつりし「ご先祖さまをどうぞよろしくお願いします」と手を合わせるところとご理解いただければよろしいかと思います。間接的にご先祖さまをおまつりしているわけですので、お仏壇が「亡くなった方をおまつりするもの」という考え方は決して間違いではありませんが、お仏壇とは本来、日頃の平穏無事に感謝をし、ご本尊さまに対して手を合わすところなのです。


よくお客さまに尋ねられることはお仏壇の購入時期についてです。また、自分がお仏壇のご購入を勧めると「まだ身内が誰も亡くなっていないからお仏壇は必要ない」と、おっしゃる方が多くみえます。本来お仏壇はご本尊さまをおまつりするところであって、亡くなった方をおまつりするところのものではないのですから、亡くなった方がみえなくても仏教徒でしたらお仏壇をご自宅に迎えることはなにもおかしいことではないのです。おかしくないどころかそれはとても喜ばしいこと、お祝い事でもあるのです。つまり、お仏壇の最適な購入時期は思い立ったが吉日。お仏壇をぼちぼち!と思われたときにご購入を検討されるのがよろしいのです。何もないときに「お仏壇」と頭に思い浮かんだら、それはご先祖さまの督促と思ってください。皆さまが存在している限り、必ず皆さまにはご先祖さまがみえるのですから。


ただ、自分はお仏壇屋です。お仏壇屋がこのようなことを言うとどうしてもセールストークになってしまいます。ですのであまり説得力がありません。また、お仏壇を購入すると誰かが亡くなるという迷信もあります。このお話しはよくお客さまから耳にします。迷信といえば、蒲郡の竹島にカップルで行ったり名古屋の東山動物園のボートにカップルで乗ったりすると別れると言われています。でも、別れなかったカップルもたくさんみえるでしょうし、めでたくゴールインできたカップルもいるはず。たまたまそこに行ったカップルが別れてしまったときに、それを原因としてとらえているだけにすぎないと自分は思います。お仏壇も同じことで、お仏壇をご購入され、平穏無事に毎日を元気に過ごされている方のほうがたくさんみえるわけですから。


何度も申しておりますが自分はお仏壇屋です。お仏壇屋がお仏壇を勧めることはセールストーク以外のなにものでもありません。でもこれからお話しすることは最近とても痛切に感じていることなのです。


近頃、毎日のように殺人事件や暴力事件が発生しております。新聞やニュースでその手の事件の報道がまったくない日がないくらいです。殺人や暴力を行なう人間はどうしてそんなに簡単に他人を傷つけてしまうのでしょうか?


最近は住宅事情や少子化の問題もあり、核家族化が進んでおります。現在は三世帯同居の家庭が本当に少なくなってまいりました。昔はその三世帯同居は当たり前。おじいちゃんやおばあちゃんがお仏壇の前に座りお線香を焚いておりんをちーんと鳴らし手を合わしている姿をよく目にしたものです。お仏壇に手を合わせご本尊さまに日頃の平穏無事を感謝する。そんな祖父、祖母、そして両親の姿を子供や孫が見て育つことのできる環境が少なくなってきてしまいました。感謝のこころをはぐくむことなく子供たちが育ってしまう時代なのです。


ひとの命の大切さ、尊さを皆さまはどうやって子供や孫に伝えていますか?自分はこう思っています。いま自分がこの世に存在できているのもご先祖さまのおかげ。そのご先祖さまに対して感謝のこころを持たずしてどうして人生を歩めるのでしょうか?殺人事件が増える中でひとのこころが荒んでいくのを目の当たりにするのがとても寂しくてしかたがありません。自分はお仏壇の販売を通じて、ご縁をいただいたお客さまにそのことをお伝えしております。そして少しでも次世代を担う子供たちに感謝のこころの大切さを伝えるためのお役にたつことができればとても嬉しく思っております。


自分が皆さまに本当にお伝えしたかったこと、それはこのことでした。子供や孫にこころ豊かに育っていただくために、お仏壇を良き勉強の場として利用していただきたい。そんな思いでいっぱいです。長い文章を最後までお読みいただき本当にありがとうございました。

COO 短足バージョン



Posted by 永田や COO at 22:22│Comments(0)
 
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