匠の技 塗り

永田や COO

2007年12月25日 10:03

仏壇造りには八部門の専門職人が存在し、その職を称して八職と呼びます。
ひとつひとつの専門職人の技が結集してできあがるのがお仏壇です。
今日はその八職のひとつ、塗り師さんをご紹介します。

今日ご紹介の塗り師さんは伝統工芸士の武藤守夫さんです。





漆は非常に塵埃を嫌います。目に見えないちょっとした塵埃でも
周辺の漆がその塵埃に集まり、盛り上がって奇麗な漆塗りができません。
そのためには、塗る部屋は塵埃がたたないように綺麗にし、服装も清潔にし作業を進めます。





塗る部品の塵埃、指紋は十分に拭き取り綺麗にして、刷毛の塵埃もとっておきます。
塗る漆は漉紙で漉してから使います。こちらがその漆です。





仕上げ塗りにはろいろ仕上げと塗立仕上げがあります。
ろいろ仕上げは雨戸の鏡面や引き出しの前板部分、または木目出し塗り部分に施します。
他にも障子や丸柱等の変わり塗り部分(箔蒔き・梨地・青貝・本金梨地等)にもすることがあります。
ろいろ仕上げ塗りをしたものはろいろ専門職にて炭研ぎや摺り漆を施し
平坦で艶が有る仕上げ工程をします。
塗立仕上げは中塗りの上に塗立漆を塗るだけで漆特有の色艶がある漆塗りが出来ます。
最後はむろで乾燥します。





こちらは武藤さんの息子さん。
もちろん息子さんも塗り師として匠の技を受け継いでいます。





職人さんの作業を拝見するたびに、その工程のきめ細かさに驚かされます。
八職の工程をご覧になられたい方はこちらよりご覧ください! (^。^)/

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