お香文化の歴史

NAGATAYA COO

2008年01月29日 19:15

淡路島はお線香の産地として知られていますが、推古天皇3年(595)、その淡路島に沈香がたどり着いたことが日本における香文化の始まりとされています。「日本書紀」にはそのときの様子が次のように書かれています。

「推古天皇の三年夏四月、沈水、淡路島に漂ひ着けり。甚大き一囲、島人沈水を知らず、薪にて交てに焼く、其煙気遠く薫る、則異なりとして献る。」

(夏、淡路島へ一抱えもある沈香が流れ着いた。島民が薪として焚いたら、その煙が遠くまで良い香りを運んだ。島民はこれを不思議に思い、朝廷に奉った)





当時の日本人は香木に対しての知識をもっておらず、淡路島に漂着した香木も単なる流木として焚いてしまうが、驚くほど良い香りがしたために朝廷に奉じたというのです。この流木は聖徳太子の下に届けられ、太子は「これこそ南北の佛国に生じる栴檀香である」とし、これを彫って観音像として、余材をもって仏前で供養したという伝説もあります。香木類は東南アジアが原産地であり、日本に香木類が伝わるためには大陸との交流が必要であり、遣隋使、遣唐使をはじめとする大陸との交流によって、香木類は日本に伝わるようになりました。











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