「得」と「徳」の違い

永田や COO

2008年02月11日 10:59

先日あるご住職さまからとてもためになるお話を聞くことができました。




それは損得の「得」と人徳の「徳」の違いです。このふたつの字は同じ「とく」と読みますが、その意味はまったく違います。


まずはそのふたつの字を辞書で調べてみました。 


「得」・・・交換・売買・仕事などをしたあとに今までよりもお金が多く残ること。
楽であったりお金・時間がかからなかったりしてそれをする意味がある様子。


「徳」・・・努力しないでもすべての行いが人の模範とするに足ること。
精神的・物質的に人を救済する善行。


同じ「とく」でもまったく意味が違います。


そのご住職さまはこのようにおっしゃいました。

「人生は良くも悪くも『損得の得』で物事を考えがちになってしまいます。たとえば、桶の水をかき寄せようとすると一瞬は水が手元に集まりますがすぐ手の中からすり抜け、水が元に戻ってしまいます。桶の水はかき寄せるのではなく、反対側に差し出すようにしましょう。さすれば、その水は桶の反対側からおのずと手元に戻ってきます。これが『損得の得』ではなく『人徳の徳』の考え方なんです。」

なるほど!常にかき寄せようとするのでなく、与え続けようとする心が大切ということなんですね!自分も人徳を磨かなくては!そう痛感したご住職さまのお話しでした。 

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