仏教豆知識 仏像編2

永田や COO

2007年12月31日 09:14

菩薩【ぼさつ】

菩薩は如来になるための修行中の衆生のことを言います。大乗仏教では自らの悟りを求める人のことを菩薩と言います。菩薩とは菩提薩埵の略で、サンスクリット語ではボディサットヴァと言います。菩提(ぼだい)とは悟りのこと、薩埵とは衆生のこと。菩提薩埵とは「悟りを求めて修行を行なう衆生」という意味になります。主な菩薩には観世音菩薩、地蔵菩薩、普賢菩薩、文殊菩薩などがありますが、「行基菩薩」など人々の信仰を集めた高僧のことを菩薩と呼ぶこともあります。衆生が修行により菩薩になりさらに如来になるという過程は、釈迦が悟りを開いた過程をなぞるものです。


明王【みょうおう】

大日如来の眷属で、仏法に従わない衆生を教化する役目を持ちます。明王の明は明呪(みょうじゅ)すなわち真言を意味し、真言という霊力を以って衆生を教化します。また、明王は忿怒(ふんぬ)すなわち怒りを持った姿で表され、明王の忿怒は人間の単なる怒りとは異なり、怒りを以って慈悲を衆生に伝えるものなのです。また、明王は大日如来がその姿を変えたものでもあります。





(本文・イラスト 宗教工芸新聞12月号より転載)


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